全日本ろうあ連盟

2020 年6月5日 「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」 成立によせて(声明)

一般財団法人全日本ろうあ連盟 理事長 石野富志三郎

    日本で電話が生まれて 150 年、今や、「電話」は人々の命や生活を守り、社会 の安心や安全を支える大切な役割を担う社会インフラの重要な基盤です。しか し、今の「電話」は音声による伝達を主としており、手話言語や文字で情報を伝 えたり受けたりすることはできません。 そのため、きこえない人は日常生活のさまざまな場面で必要不可欠な「電話」 を利用することができず、社会参加や日常生活、情報へのアクセス、命に関わる 緊急通報等にも制限が生じていました。 長い間、きこえない人にとって、大きな社会的障壁となっていた「電話」の利 用における障壁を取り除くのが電話リレーサービスです。

     電話リレーサービス は、きこえない、きこえにくい人がそれぞれの自分のことば、手話言語や文字に より、きこえる人とすぐに電話でつながることができる仕組みです。 全日本ろうあ連盟は、独自に電話リレーサービス·モデルプロジェクトを進め て来た日本財団とともに、2016 年から電話リレーサービスの制度化に向けた運 動を進め、制度化への検討や啓発に向けて取り組んで参りました。 今般、それらの取り組みが実を結び、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑 化に関する法律案」が国会に上程され、本日 2020 年6月5日に成立しました。 聞こえない人にとっての歴史的瞬間を多くの皆様とともに喜びたいと思います。 これも長い間の取り組みの中で多くの関係団体や皆様のご理解とご支援を賜り ましたことによるものです。この場で改めて深くお礼を申し上げます。        電話リレーサービスにより、きこえない人の生活は一変します。きこえる人と 同じように誰に対しても必要な電話をいつでも、すぐにかけることができるよ うになります。日常生活が豊かになるだけでなく、就労分野等でもより積極的な 社会進出も可能となります。また、命に関わる緊急通報の整備も進みます。 その一方、この法律はまだ成立したばかりであり、これから制度を充実させて いくことが重要です。

     全日本ろうあ連盟は、オペレーター養成や運営整備等にき こえない当事者団体として参画し、電話リレーサービスが公的インフラとして 2021 年度から円滑に実施できるよう、協力していきたいと考えています。 電話リレーサービスを全てのきこえる人、きこえない人に広め、あらゆる人が 共に電話が使える新たな時代の幕開けへと前進していきましょう。

🌟2020年事業計画(案)と全国大会計画

③デフリンピックの招致を!

(質問)耳の不自由な聴覚障がい者のための「デフリンピック」が4年ごとに行われています。 全日本ろうあ連盟は、2025年大会を日本に承知し、第1候補を東京と考えています。

 日本誘致を実現できるよう、国としての全面的なバックアップを安倍総理に求めました。

(回答)障がい者スポーツの国際的な競技大会を我が国で開催することは、障がい者のスポーツの振興、さらいは障がい者に対する国民の理解を深めるうえで重要と考えています。聴覚障がい者のための大会「デフリンピック」は、パラリンピックとは別に開催されており、これを日本に招致するという趣旨については素晴らしいと考えております。

 現在、全日本ろうあ連盟が、日本への大会招致に向けて、開催地となる自治体との調整、主催する国内団体の体制の整備などが進められていると承知しており、国としてもしっかりバックアップしていきたいと思います。政府としては、今後とも、デフリンピックへの国民の関心が一層高まるよう、関係団体と協力し、取り組んでまいりたいと思います。

グランドオープニング協力のお願い

    本年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるに伴い、日本の障害者文化芸術を世界に発信する取り組みが、文化庁の助成事業「日本博」の支援を受けて実施されることになりました。今年2月7~9日のグランドオープニング(於:滋賀県)を皮切りに、全国7ブロック(北海道、東北、東海・北越、関東・甲信、近畿、中国・四国、九州)において約2年かけて、障害者文化芸術フェスティバルを実施するという企画です。少し先の話ではありますが、関東・甲信ブロックでは、2021年8月頃にフェスティバルを実施することで調整が進められています。こちらの取り組みの推進主体である「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた障害者の文化芸術フェスティバルを推進する全国ネットワーク」「障害者の文化芸術国際交流事業実行委員会事務局」からお願いがありました。関東・甲信ブロックは、フェスティバル開催時期がまだ先で開催地がはっきり決まっていないが、一応情報を提供いたします。

運転免許更新時のビデオについて

評議員会から運転免許更新時のビデオに情報保障がないとの声を受け、警察庁に要望交渉した結果、警察庁HPに以下のお知らせが掲載されましたので

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/koushuu/trainingmovie_signlanguage.pdf👈クリック

今まで手話版のビデオが視聴できなかった場所では今後、事前に都道府県警察の運転免許試験場等の安全運転相談窓口(#8080)に手話版の更新時講習用映画の有無を確認の上、視聴希望と、更新するための講習会場に準備してもらうようにしてください。

🌟聞こえない子供の支援を考える学習会開催

4月4日(土)「きこえない子どもの支援を考える学習会」について、今般の新型コロナウイルス感染防止の動きを鑑み、参加者の皆様の健康を考え、延期とすることが決定いたしましたので、お知らせいたします。👉本学習会は、2020年7月5日(日)に、日を改めて開催する運びとなりました。

※学習会参加者への交通費のお支払いはございません。参加申込:別紙「申込書」に必要事項をご記入の上、連盟事務局までご提出ください。参加申込締切:6月26日(金)